ボディメカニクスと腰痛
こんばんは、介護福祉士のカズ君です。
今回は「ボディメカニクスと腰痛」についてお話したいと思います。
介護の仕事をしていてつきものとなるのが”腰痛”です。
僕も20代のころはまだ良かったですが、30代なってからは腰痛がよく起きます。
痛みがひどい時は服を着るのにもすごい時間がかかることもありました…。
この腰痛がなぜ起きるか?
多くの人が移乗をしている時に痛めていると思います。
そこで大切になってくるのが”ボディメカニクス”を理解することです。
ボディメカニクスの原理は、
(1)足幅を前後左右に広げて立位を安定させる(支持基底面積を広くする)
(2)腰を落として重心を低くし、骨盤を安定させる(重心を低くする)
(3)対象者を持ち上げずに水平に移動させる(重心の移動をスムーズにする)
(4)対象者に接近する
(5)対象者には手足を体の中央に引き寄せてもらい、身体を小さくまとめる
(6)足先を動作の方向へ向ける
(7)指や手だけでなく大きな筋群(大胸筋や腹直筋、大臀筋など)を使う
(8)テコの原理を利用する
の8つがあります。
上記の8つがきちんとできていれば、移乗中に腰なんかを痛めることは少ないと思います。
僕の場合は「(6)足先を動作の方向へ向ける」をきちんとしていなかった為に腰を変なふうに捻って痛めたことが何度かあり、最近は注意することで移乗中に痛めることはなくなりました。
ここで大切なことが2つ。
・体重が重い方や拘縮などで上記のやり方ができない方は2人介助で行うこと。
・スライディングボードなど介護用品を使用すること。
1つ目ですが、いくらボディメカニクスの原理で移乗をしようとしても自分よりも体重が重い人の移乗は大変です。
負担が減るといってもお相撲さんの移乗を一人で行ったら腰痛めますよね?。
そんな人はいなくても、毎日少しづつ無理をしていたらいつか腰をやっちゃうのではじめから「この利用者さんは2人移乗を行う」と決めておくといいでしょう。
2つ目ですが、介護用品の活用です。
寝たきりの方をリクライニング車椅子に移乗するときに、2人で抱えながら行うのとスライディングボードを使って移乗するのでは負担がだいぶ違います。
これは職員・利用者さん両方共です。
もし、職場にこういったものがないという方はぜひ購入してもらってください。
”ちゃんとした介護用品がそろっているかどうか”、これはかなり大切なポイントだと思います。
あと最後に一番大切なこと。
しっかり休養をとること、です。
どれだけ負担を軽くしながら介助をしていても、疲労は必ずたまっていきます。
若いうちは少しずつですが、年をとってくるとすぐにたまってしまいますよ!
(そういう僕はまだ30代ですが笑)
働くときはしっかり働く、休むときは休む。
このバランスが大切です。
では、おやすみなさい。