夕暮れ症候群
こんばんは、介護福祉士のカズ君です。
今回は「夕暮れ症候群」の対応例についてお話したいと思います。
前回は「中核症状と周辺症状(BPSD)」についてお話しましたが、BPSDの中でもよく起こって対応に困るのといえば「夕暮れ症候群」ではないでしょうか?
夕方になって早番職員も帰っちゃったのに、何で今動き出すの⁉…ってよくあると思います。
そんな時に、
利用者さん「うちに帰りますね。」
職員「帰れません!」
利用者様「帰ります!」
職員「今日は泊っていってください!」
利用者様「帰らないといけないんです‼」
と、車イスから立ち上がり転びそうになる。
職員:慌てて駆け寄る
なんてことは経験ないでしょうか?
認知症の方は理解力や記憶力が低下しているので、どんなことを言われたかはよくわかっていなかったりすぐに忘れてしまいますが、”自分が言ったことを否定されている”ということは覚えています。
そういう方は徐々に嫌われていき、「あいつのことは嫌いやわ」と思われてしまうかもしれません。
では、どのように対応すればいいのか?
一つの例を挙げてみます。
利用者さん「うちに帰りますね。」
職員「どうして帰るんですか?」
利用者様「旦那が帰ってくる時間だから、夕ご飯の用意をしないと…。」
職員「今日は何を作るのですか?」
利用者様「今日はサンマを焼いて、後は煮物を作ろうと思っているの。」
職員「何の煮物ですか?」
利用者様「お隣さんからナスをいただいたからそれを煮物にしようかと。」
職員「それは美味しそうですね。私にも作り方を教えてもらえないですか?」
利用者様「えーとね。まずは・・・。」
と、こういう感じにうまくいけばいいですが、ここで言いたかったのは”利用者様が話したことを否定する”のではなく、そこから”違う話に変えていく”ということです。
否定するよりも話をする時間は長くなるかもしれないですが、さらに利用者さんが興奮することもないですし、”この人は私の話を聞いてくれる人だ”と信頼関係が増していくかもしれないです。
正解がないのが介護とよく言われます。
ベストなものはなかなか見つからないですが、ベターなものはありますので色々試しながら探していってみてはどうでしょうか?
では、おやすみなさい。